資金調達データ
- 配信日2025年5月8日 10時00分
ニュースの概要
株式会社LIFULLが運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」が実施した調査によれば、「金銭的理由」で不動産売却査定を依頼する人が確実に増加しています。2025年には、国民の5人に1人が後期高齢者となる超高齢化社会を迎える中、相続や所有者の高齢化に加えて、「金銭的理由」が売却の主な motivators(動機)となってきています。具体的には、2019年から2025年にかけて「金銭的理由」の依頼件数が増加し、2024年には2019年の4.3倍に達する見込みです。この背景には、住宅価格の高騰や住宅ローン金利の上昇があり、経済不安の影響で可処分所得が圧迫される中、さまざまな理由で住宅を手放そうとする傾向があることが明らかになっています。
参考にすべきポイント
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売却査定依頼の理由として「金銭的理由」が増加していることは、企業としてのリスク管理においても重要な指標となります。経営者や経理担当者は、企業の財務計画に影響を与える様々な外部要因(例えば、金利の上昇や不動産市場の変化)を注視するべきです。
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高齢化社会において、特に「実家じまい」や「住み替え」が多く見られることから、今後の不動産市場における需要動向を分析し、物件の売却に関する戦略を再考する必要があります。相続に関する税制や相続対策も企業として考慮すべき事項です。
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「金銭的理由」での売却が増加しているというデータは、消費者のライフスタイルや家計状況が厳しさを増していることを示唆しています。経営者や財務担当者は、会社の福利厚生や従業員の経済的健康に寄与する手立てを講じることが今後重要となるでしょう。
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調査によれば、住宅ローンの返済が世帯年収の4倍を超えるケースが増加しているため、会社全体の労働環境や雇用の安定性を見直す必要も出てきます。従業員が経済的に困窮した場合、企業の生産性にも影響が出るため、早めの対策が求められます。
活用する方法
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戦略的な不動産の活用
企業のオフィスや店舗として所有している不動産がある場合、その評価を再確認し、この動向を基に売却やリースの戦略を見直すことが重要です。特に金銭的理由から売却を検討する傾向が強い今、価格の上昇が見込まれる時期を逃さず、適切なタイミングで売却することを考えましょう。 -
財務計画の緊急性見直し
従業員の経済的健康を保つために、柔軟な雇用形態や福利厚生の再考を行い、金銭的理由でのストレスを軽減するプログラムを導入することで、労働環境の改善を図ることができます。例えば、リモートワークの導入や、フレックスタイム制度を活用して、従業員の生活の質を向上させることが可能です。 -
不動産市場の動向を注視する
企業として、不動産市場の状況や金利の動向を常にモニタリングし、必要に応じて資産のポートフォリオを調整することが求められます。例えば、新たな投資先を考える場合、このような社会的背景を利用して、新築やリフォームされた物件などの投資にシフトすることが有効です。 -
教育・啓蒙活動の実施
社員に対する教育や啓蒙活動を実施し、金融リテラシーを高める機会を提供することで、経済的な健全性を促進します。セミナーやワークショップを開催し、住宅ローンや投資に関する知識を深化させることで、従業員一人一人が慎重に行動することをサポートできます。 -
金利上昇への準備
「金銭的理由」での査定依頼の増加は、未払いの住宅ローンによる経済的ストレスやリスクを反映しています。そのため、企業としての経済的基盤を強化する施策を講じるべきです。ローンの金利上昇を見越したリスク管理プランを策定し、流動的な資金繰りや資産管理に注力しておくことが重要です。
これらのポイントや活用方法を検討・実施することにより、企業は不動産市場の変動をビジネスチャンスに変えることができるでしょう。金銭的理由から不動産売却を考える多くの人々のニーズに応えることで、新たなビジネス機会の創出につなげることができます。
「金銭的理由」での不動産売却査定依頼が確実に増加。住宅ローン金利が上昇すればさらに加速?LIFULL HOME’S 不動産売却査定の依頼理由を調査株式会社LIFULL2025年5月8日 10時00分0事業を通して社会課題解決に取り組む、株式会社LIFULL(ライフル)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:伊東祐司、東証プライム:2120)が運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」は、物件価格の高騰や高齢化で売却需要が高まるなか、売却査定依頼の「理由」について調査しました。
高齢化に伴う「実家じまい」や「住み替え」、「住宅価格の高騰」を背景に高まる“不動産売却”需要。売却査定依頼の理由にも変化が?
2025年は、国民の5人に1人が後期高齢者となる超高齢化社会を迎えます。一方で、住宅価格の高騰や円安を背景とした外国人投資家の参入などを背景に不動産売買は活況を呈しています。
そのような中、売却を検討する要因にも変化があるのかを調べ、LIFULL HOME’S総研チーフアナリスト・中山登志朗の解説とともに発表します。
【売却査定依頼の理由別分布】増加傾向にあるのは「相続」「所有者が高齢」「金銭的理由」
LIFULL HOME’S不動産売却査定サービスの依頼を理由別にみたところ、増加傾向にある理由は「相続」(2019年:15.8%→2025年:23.1%)、「所有者が高齢」(2019年:10.4%→2025年:12.1%)といった高齢化を背景にしたものと共に、「金銭的理由」(2019年:8.3%→2025年:9.6%)となりました。
「金銭的理由」は2021年までは「離婚」や「買い替え(住み替え物件決定済み)」と同程度の割合となっていましたが、2022年以降徐々に割合を伸ばし、2025年には単独4位の売却理由となっています。【売却査定依頼件
出典 PR TIMES